教育現場でのネットワークのポイント #01 無線LAN規格

 covid-19 の影響で最近教育現場でパソコンの利用が盛んになっています。特にリモートワークでZoom等の利用が多くなっていますが、教材の共有、進捗確認等授業運営で有用な機能の利用も加速度的に運用が始まっています。

 covid-19 が落ち着き、授業開始になった際には、ITが無いと授業運用に支障が出る状態になりつつあります。
 そこで、小中学校、高校含め学校で一点準備・確認お願いしたいことがあります。

 それは、「無線LANの接続確認」です。

 ご存じないかもしれませんが、無線LANには様々な規格があり最近まで主流だった “IEEE 802.11ac" では、授業が困難になる可能性があります。
 具体的には、少人数のテストでは快適だったがいざ授業になると、「ネットが繋がらない」、「コンテンツが配信できない」などのトラブルになります。

 店頭で販売している無線ルーターでは、せいぜい30台程度しか同時接続できません。
 オフィスでは、端末全てが同時に利用することは希ですが、教室では閉空間で30以上の学生が同時に操作を行います。また、当然1フロアで複数の教室がありますので同時に授業を実施すると優に100をこえる端末が接続する事になります。

 公衆無線LAN利用したことがありますか?遅いですよね。

 2020年5月現在販売されている、無線LANルータのほぼ全てがこの状態なのです。

 解決策として、まだ商品が出始めたばかりの “Wi-Fi 6" と呼ばれる規格に対応した機器で無いと同時接続数が限定されるため、使用クラスが重ならないようなスケジューリング等の対策を行わなければ授業に利用できないほどの状態になる可能性があります。

 当然これは、無線ルーターだけでは無く、利用する端末での対応も必要です。しかし、この規格に対応できる機材は現状ではほとんど無い状態です。

 学校関係の先生方にお願いですが、無線LANの規格の確認及び、一度動作確認をお願いいたします。
 これも重要なインターネットリテラシーの項目です。


ご質問等あればお気軽にご連絡ください。

参考資料